私の愛読書の一つに永六輔さんの「職人」があります。
冒頭を「地鎮祭」にし、巻末を「竣工式」として構成されている。
永さんは各地で取材する中、職人を職業としての見方ではなく、「生き方」として捉える!
彼らから発せられるユニークながらも、深みのある言葉には、つい納得させられてしまう。
以前にもご紹介しましたが、沢山の語録からいくつか抜粋します。
「私は下手な人には教えません。下手な人に教えると自分まで下手になってしまうものです」
「人間ヒマになると悪口を言うようになります、悪口を言わない程度の忙しさは大事です」
「飯食う暇があったり、ウンコする暇があったら忙しいなんて言うもんじゃありません」
「子供は親の言う通りに育つものじゃない、親のする通りに育つんだ」
「職人気質(かたぎ)という言葉はありますが芸術家気質(かたぎ)と言うのはありません。あるとすれば芸術家気取りです」
「芸術家って、みんな疲れているように見えるけど、あれは芸術家ぶっているから疲れるんだよ」
「批評家が偉そうに良し悪しを言いますけど、あれは良し悪しではなくて、単なる好き嫌いを言っているだけです」
などなど(笑)
私の納得する言葉が「バイオリンは楓(かえで)の木から作るんですが、その楓を育てた土から調べないと良いバイオリンは作れません」です。
私たちが建築で使用する材料もやはりその工場を確認する事からでしょうか。
株式会社 前 木 組
代表取締役 前木繫孝
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