住宅の柱や梁に使う輸入木材の需給が逼迫して不足し、価格が高騰!
業界は今大きな混乱が起きています。
表面化して来たのがこの春ごろからで、アメリカで新型コロナの感染拡大により、テレワークが普及した事と、巨額の経済対策で一戸建てなど住宅建設が急拡大。
この為、木材の需要が大幅に増し、日本に必要量の輸入材が入って来なくなっている。
要因は他にも。
世界的なコンテナ不足が背景にあるようだ。
ロックダウンなどによって貨物の取扱量が大幅に減少し、船会社の多くがコンテナを売却するなどに加え、アジア発の北米向け貨物量が急増していて、現地の港湾作業員不足によりそのコンテナが滞留し、アジアに回送されないなどだ。
住宅用木材の6割を輸入に頼っている日本は今、大きな打撃を受けている。
東京と新潟の建築仲間に聞いたところ、材料がなく着工できない現場も出て来た。
プレカット費も3割増で見積もりが来た、困っているとの事だった。
沖縄はまだその波を受けてはいない。
九州の産地は若干余裕がありそうだと木材関連記事で読んだ。
しかし危機的状況が間近なのは簡単に想像できる。
この状況はしばらく続くと見る専門家も多い。
ならば、国産材がある。
これをチャンスに捉え供給を増やしていけば良いのではないか。
ところが、日本の山は傾斜がきつく、国産材を切り出すのにかなりのコストがかかる。
もともと安価な輸入材の価格競争に負けて現在に至っている為、伐採材の見極めのできる職人が不足、そして日本の林業は補助金なしでの伐採は赤字になる為、年度毎の補助金額に応じてしか切らない。
外国産の木材が入って来ないだけで日本の住宅が作れなくなるのは残念としか言いようがない。
国産材も今、高騰を続けている。
これを契機に是非とも持続可能な循環型の森林にしていきたいものだ。
㈱前木組 代表取締役 前木繁孝
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